「ChatGPTのようなAIツールにも補助金は使えるのか」「補助額はいくらで、次の締切はいつなのか」「IT導入支援事業者に何を頼めばいいのか」。名前が変わったばかりの補助金なので、AIの扱いや今年度の要件が分かりにくいと感じる方は多いはずです。
この記事では、自治体や医師会・税理士・上場企業などで5,000人以上にAI研修を行ってきたメイカヒットが、デジタル化・AI導入補助金を公募要領をもとに解説します。この記事を読むと、AIツールが対象になる条件と補助額、2026年10月20日時点の締切と申請の流れが分かります。
記事監修者

久保田 亮|株式会社メイカヒット 代表取締役
【経歴・実績】
・自治体・医師会・税理士法人・上場企業などで、のべ5,000人にAI研修
・某教育委員会でAIコーディネーターとして活動中
・マーケターとして500社以上と取引
・元テレビ局の報道記者(5年)
・AIハッカソンで世界1位の実績あり(事業計画ツールを作成)
・AIとマーケティングが学べるサロン「メイカラ」主宰
デジタル化・AI導入補助金とは|AIを含むITツールの導入費を補助する制度
デジタル化・AI導入補助金は、中小企業がソフトウェアやクラウドサービスを入れる費用の一部を国が補助する制度です。AIを使ったツールも対象になりますが、事務局に登録されたITツールを、登録された事業者と一緒に申請する場合に限られます。
IT導入支援事業者は、ITツールを納めるだけでなく申請や報告の手続きも支える会社で、事務局の審査を受けて登録されています。申請する会社にとっては、手続きを一緒に進める相手です。
中小企業庁のデジタル化・AI導入補助金2026の概要によると、令和7年度補正予算の事業から、IT導入補助金の名前が今の名前に変わりました。補助の目的は、AIを含むITツールの導入で労働生産性を上げることとされています。
独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)の事業で、事務局はTOPPAN株式会社が運営しています。事務局の制度概要のページに、申請の枠が次の5つ並んでいます(※2026年10月現在)。
| 申請の枠 | 向いている会社 |
|---|---|
| 通常枠 | 業務の困りごとに合うソフトやクラウドサービスを入れたい会社。AIツールの導入はおもにこの枠 |
| インボイス枠(インボイス対応類型) | インボイス制度に合わせて、会計・受発注・決済のソフトやレジを入れたい会社 |
| インボイス枠(電子取引類型) | 取引先と一緒に使う受発注のシステムを入れたい発注側の会社 |
| セキュリティ対策推進枠 | サイバー攻撃への備えとして、決められたセキュリティのサービスを使いたい会社 |
| 複数者連携デジタル化・AI導入枠 | 商店街や商工団体など、10者以上でまとまって導入したいグループ |
この記事では、AIツールを入れるときに使うことの多い通常枠を中心に説明します。
デジタル化・AI導入補助金でAIツールは対象になる?見分け方
AIツールが対象になるかは、AIを使っているかどうかでは決まりません。決め手は、事務局に登録されたITツールか・業務のプロセスを持つソフトか・登録された事業者と申請できるかの3つです。
AIツールが対象になるかを、次の3つの観点から解説します。
・登録されたITツールだけが対象になる
・文書作成やチャットボットだけでは申請できない
・申請の前に確かめる6つの項目
それぞれ見ていきましょう。
登録されたITツールだけが対象になる
補助の対象は、IT導入支援事業者が事務局に登録したITツールに限られます。第7回からの公募要領(通常枠)では、ITツールを事務局に登録されたソフトウェア・オプション・役務・ハードウェアの総称としています。ソフトウェアに「AIを含む」と明記されている点が、AIツールでこの補助金を考えるときの出発点です。
入れたいツールにAIの機能があるかは、事務局のITツール検索で確かめられます。公募要領にも、AIの搭載の有無を含む機能の概要はITツール検索で確認できると書かれています。
文書作成やチャットボットだけでは申請できない
文章や表を作る、質問に答えるといった汎用のツールだけでは申請できません。先ほどの公募要領では、こうしたツールは「汎用・自動化・分析ツール」に分けられ、単独では申請できないと決まっています。
この分類の例は、ワープロや表計算のソフト・社内チャット・RPA(パソコンの定型作業を自動で行うソフト)・チャットボットです。顧客対応・在庫・会計などの業務のソフトと組み合わせれば、1つのプロセスとして数えられます。
ChatGPTのような汎用の生成AIのサービス名を挙げた説明は、公募要領にはありません(※2026年10月現在)。月額で契約するだけのつもりなら、登録されたITツールかどうかを先にIT導入支援事業者に確かめてください。

申請の前に確かめる6つの項目
次の6つに全部当てはまれば、通常枠で申請できる見込みがあります。1つでも分からない項目があれば、IT導入支援事業者に相談するときの質問にしてください。
- 入れたいツールがITツール検索に載っている
- ツールが顧客対応・会計・在庫など、業務のプロセスを1つ以上持っている
- そのツールを扱うIT導入支援事業者と、一緒に申請できる
- まだ契約も発注もしていない(事務局が申請を審査して補助を決める「交付決定」の前の契約は対象外)
- 資本金か従業員の数が、中小企業の範囲に入っている
- 労働生産性を1年後に3%以上、年平均でも3%以上上げる3年の計画を、事業者と一緒に立てられる
デジタル化・AI導入補助金の補助率と補助額(通常枠)
通常枠の補助率は原則1/2以内で、補助額は5万円から450万円までです。ツールが持つ業務のプロセスの数で、申請できる額が2段階に分かれます。
| 補助額 | ツールの条件 | 補助率 |
|---|---|---|
| 5万円以上150万円未満 | 業務のプロセスを1つ以上 | 1/2以内(条件を満たすと2/3以内) |
| 150万円以上450万円以下 | 業務のプロセスを4つ以上 | 1/2以内(条件を満たすと2/3以内) |
出典:デジタル化・AI導入補助金2026事務局|通常枠(※2026年10月現在)
補助率が2/3以内になるのは、最低賃金に近い時給で雇っている従業員が、全従業員の30%以上いる月が3か月以上ある会社です。数える期間と基準は、申請する回で次のように変わります。
| 申請する回 | 数える期間 | 数える従業員 |
|---|---|---|
| 6次まで | 令和6年10月〜令和7年9月 | その期間の地域別最低賃金以上で、令和7年度改定の地域別最低賃金未満の時給 |
| 7次から | 令和7年10月〜令和8年9月 | その期間の地域別最低賃金以上で、令和8年度改定の地域別最低賃金未満の時給 |
2/3以内で申請するときは、このことを示す様式を追加で出します。
補助の対象になる経費は、ソフトウェアの購入費とクラウドの利用料(最大2年分)が中心です。機能を足すオプションや、導入・活用のコンサルティング、マニュアル作り・導入研修・保守サポートといった役務も一緒に申請できます。
先ほどの公募要領では、役務の補助対象経費は200万円が上限です。申請の代行費やパソコンなどのハードウェア、交付決定の前に買ったツールは、通常枠の対象になりません。
補助額にかかわらず、申請する会社は全員、3年間の事業計画を立てます。労働生産性(営業利益・人件費・減価償却費の合計を、1年間の総労働時間で割った数字)を、1年後に3%以上、3年間の年平均でも3%以上上げる計画です。IT導入補助金2023〜2025の通常枠などで交付が決まったことのある会社は、どちらも4%以上になります。
150万円以上を申請する会社は、3年の賃上げの計画も必須です。1人あたり給与支給総額(パートなどを含む全従業員の給与の合計を人数で割った額)を、年平均3%以上増やす計画を立てます。
あわせて、事業場内最低賃金(社内でいちばん低い時給)を、都道府県ごとに国が決める地域別最低賃金より30円以上高くします。どちらの計画も、申請の時点で従業員に伝えておく決まりです。
7次からは、150万円以上を申請する会社に、1年後の時点で1人あたり給与支給総額を3%以上増やす要件も加わりました。
IT導入補助金2022〜2025で交付が決まったことのある会社は、条件がさらに厳しい点に注意が必要です。150万円未満でも年平均3.5%以上の賃上げの計画が要り、150万円以上では3%の基準が3.5%に上がります。7次からは、この会社たちにも1年後の時点で3.5%以上という要件が加わる点も同じです。
計画どおりに賃上げできないと、補助金の全部か一部の返還を求められる場合があります。ただし、業績が伸びず赤字の年が多かった場合や天災などのときに返還を求めないのも、先ほどの公募要領の決まりです。
7次の締切からの変更は、事務局の7次からの制度変更のお知らせ(2026年10月9日)にまとまっています。通常枠のおもな変更は、補助率2/3の条件を数える期間・1年後の1人あたり給与支給総額の要件の追加・最低賃金に関わる加点の要件の3つです。
デジタル化・AI導入補助金2026の締切と交付決定日(2026年10月20日時点)
通常枠の申請は2026年3月30日に始まり、締切が回ごとに決まっています。2026年10月20日時点で受付中なのは6次で、締切は10月30日(金)17:00です。
| 締切の回 | 締切日 | 交付決定日 |
|---|---|---|
| 1次〜4次 | 2026年5月12日〜8月25日(終了) | 決定済み |
| 5次 | 2026年9月29日(終了) | 2026年11月9日(予定) |
| 6次 | 2026年10月30日(金)17:00 | 2026年12月10日(予定) |
| 7次 | 2026年12月1日(火)17:00 | 2027年1月19日(予定) |
出典:デジタル化・AI導入補助金2026事務局|事業スケジュール(2026年10月20日に確認)
6次で交付が決まった場合、ツールの導入と実績報告は2027年5月31日までです。7次なら2027年7月30日までになります。7次より後の締切は、10月20日時点ではまだ公表されていません。
使う公募要領は、申請する回で違います。6次までは第1回〜第6回の公募要領(2026年8月28日更新)、7次からは2026年10月9日に作られた第7回からの公募要領です。
中小企業庁の先ほどの資料では、IT導入補助金2025の通常枠は23,672件の申請に対し、採択は8,936件でした。申請すれば必ず通るものではないため、事業計画の数字は自社の記録をもとに作ります。
デジタル化・AI導入補助金の申請の流れ|準備から交付決定まで
申請は、IT導入支援事業者と組んで電子申請で行います。事務局の申請・手続きフローをもとに、会社がすることを5つの手順に分けました。

申請の流れを、次の5つの観点から解説します。
・手順1:GビズIDプライムとSECURITY ACTIONを用意する
・手順2:IT導入支援事業者とITツールを選ぶ
・手順3:申請マイページで交付申請を出す
・手順4:交付決定のあとに契約し、ツールを入れる
・手順5:実績報告と効果報告を出す
それぞれ見ていきましょう。
手順1:GビズIDプライムとSECURITY ACTIONを用意する
最初に、申請に必須の2つを用意します。GビズIDプライムは、法人の代表者がオンラインで申し込めば速やかに発行されますが、書類で申し込むと審査に最大1か月かかります(2026年10月20日時点)。締切から逆算し、できるだけオンラインで申し込んでください。
GビズIDは、国の行政の電子申請に使う会社のアカウントです。もう1つは、情報処理推進機構(IPA)のSECURITY ACTIONで、情報セキュリティに取り組むと会社が自ら宣言する制度です。「一つ星」か「二つ星」の宣言が要り、宣言済みのIDが出るまでおおむね2〜3日かかります。
手順2:IT導入支援事業者とITツールを選ぶ
次に、困っている業務に合うツールと、それを扱うIT導入支援事業者を選びます。この段階では商談と見積もりまでにとどめ、契約はしません。
審査で点数が上がる加点の項目も、この段階で確かめておきたいところです。事務局の加点に必要な手続きには、中小機構の「省力化ナビ」や「IT戦略ナビwith」の利用、ITベンダー以外の人とオンラインで話す「デジタル化セカンドオピニオン」などが並んでいます。
手順3:申請マイページで交付申請を出す
IT導入支援事業者から申請マイページへの招待が届いたら、会社の情報を入れて書類を添えます。法人の書類は、履歴事項全部証明書・法人税の納税証明書・直近の貸借対照表と損益計算書の3つです。
ツールの情報と事業計画の数字は、IT導入支援事業者が入れます。会社は中身を確かめて宣誓し、事務局への提出は会社が自分で行う決まりです。
手順4:交付決定のあとに契約し、ツールを入れる
契約と発注は、交付決定の通知を受けてから行います。交付決定の前に契約や発注をしたツールは、補助の対象になりません。
代金は、IT導入支援事業者からの請求を受けてから、原則として銀行振込かクレジットカードの1回払いで払います。請求書と支払いの証拠は実績報告で出すので、保管してください。
手順5:実績報告と効果報告を出す
ツールを入れて使い始めたら、実績報告を出します。補助金は報告の内容で額が確定してから振り込まれる後払いなので、代金をいったん自社で全額払う資金の手当てが必要です。
補助金を受け取ったあとも、労働生産性や賃上げの状況を効果報告で出します。事業計画は3年分なので、数字を取る担当を社内で決めておくと安心です。
デジタル化・AI導入補助金の申請前に、AIで業務の棚卸しをする頼み方
申請の前の準備にも、ふだん使っている生成AIが使えます。向いているのは、社内のメモから業務の一覧とツールに求める要件を整理し、IT導入支援事業者に聞くことを洗い出す仕事です。
業務の棚卸しができていないと、事業者に勧められたツールをそのまま選ぶことになりがちです。自社の困りごとを先に書き出しておけば、見積もりを比べるときの物差しになります。
下の頼み方の材料は、説明のために作った架空の例です。当社のお客さまの事例ではありません。
頼み方の例
次の【社内メモ】は、デジタル化・AI導入補助金(通常枠)でITツールを入れるか考えている会社の、社長と事務の担当者の話をまとめたものです。IT導入支援事業者に相談する前の準備として、次の3つを作ってください。
【作ってほしいもの】
1. 業務の棚卸しの表:列は「業務」「今のやり方」「困っていること」「1週間にかかる時間」「ITツールに任せたい部分」「人が残す部分」の6つ。
2. 導入するITツールに求める要件:「必ず要ること」「あるとよいこと」「今回は要らないこと」に分けて箇条書きにする。それぞれの要件が、下の【業務プロセスの分け方】のどれに当たりそうかも添える。
3. IT導入支援事業者に聞くことの一覧:質問の形で7つまで。
【条件】
・【社内メモ】に書いてあることだけを使う。書いていない時間・金額・人数・製品名を推測で足さない。分からないところは表の中に「要確認」と書く。
・特定の製品名やメーカー名は出さない。
・補助金の対象になるかどうかを言い切らない。対象かどうかは事務局に登録されたITツールかどうかで決まるため、「IT導入支援事業者に確認」と書く。
・最後に、社内で先に確かめることを質問の形で3つまで並べる。
・専門の言葉は使わず、パソコンに詳しくない社長でも読める言葉で書く。
【業務プロセスの分け方】(デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠の公募要領より)
・顧客対応・販売支援
・決済・債権債務・資金回収管理
・供給・在庫・物流
・会計・財務・経営
・総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務
・業種固有のプロセス
・汎用・自動化・分析ツール(これだけでは申請できない)
【社内メモ】
・会社:建築資材の卸売り。社員22人(事務4人、営業8人、倉庫6人ほか)。
・見積もり:営業が表計算ソフトのひな形で作る。過去の見積もりを探すのに時間がかかる。営業ごとに書き方がばらばら。
・受注:FAXと電話で届く注文を、事務が古い販売管理のソフトに手で入れる。毎朝2人で入力している。
・在庫:倉庫の在庫は月末に手で数える。営業から「在庫ある?」の電話が倉庫に1日に何回も来る。
・請求:月末に事務が請求書を作って郵送する。入金は通帳を見て表計算ソフトに入れて確かめる。
・社長の希望:AIで見積もりの下書きができたらうれしい。ただ、今の販売管理のデータとつながらないと意味がない。
・心配:年配の事務の人が新しい画面に慣れるか。補助金が出ても、自己負担がいくらになるかを知りたい。
頼み方の条件に「推測で足さない」「対象かどうかを言い切らない」を入れているのは、AIがもっともらしい間違い(ハルシネーション)を書くことがあるからです。補助の対象かどうかは、AIではなく事業者と事務局の情報で確かめます。
この頼み方を、2026年10月にClaudeの新しい会話で1回だけ実行しました。次の出力の例は、全体(業務の棚卸しの表・ツールに求める要件・事業者に聞くこと・社内で先に確かめること)のうち、要件の「必ず要ること」と「IT導入支援事業者に聞くことの一覧」を抜き出したものです。整えたのは見出しと箇条書きの記号だけで、文言は変えていません。
出力の例
■必ず要ること
・今の販売管理のデータとつながること(社長の「つながらないと意味がない」という条件)
→ 顧客対応・販売支援 に当たりそう(IT導入支援事業者に確認)
・見積もりの下書きをAIで作れること
→ 顧客対応・販売支援 に当たりそう(IT導入支援事業者に確認)
・過去の見積もりをすぐ探せること
→ 顧客対応・販売支援 に当たりそう(IT導入支援事業者に確認)
・見積もりの書き方を営業の間でそろえられること
→ 顧客対応・販売支援 に当たりそう(IT導入支援事業者に確認)
・年配の事務の人でも慣れやすい、わかりやすい画面であること。使い方を教えてもらえること
→ 分け方そのものではなく、選ぶときの条件
■IT導入支援事業者に聞くことの一覧
1. 考えているITツールは、事務局に登録されていて、今回の補助金の対象になりますか。
2. 今の古い販売管理のソフトのデータとつながりますか。つながらない場合、データを移すことはできますか。
3. AIで見積もりの下書きを作る機能は、販売管理のデータを使って下書きを作れますか。
4. 補助金が出た場合、会社の自己負担はいくらになりますか。最初にかかる費用と、毎月かかる費用を分けて教えてください。
5. 見積もり・受注・在庫・請求のうち、どこまでを1つのツールでまかなえますか。それぞれ、どの業務プロセスの分け方に当たりますか。
6. パソコンに慣れていない事務の人向けに、使い方を教えてもらえる手伝いはありますか。
7. FAXや電話で届く注文の入力の手間は、このツールでどのくらい減らせますか。
表の「1週間にかかる時間」は、メモに書いていないため、すべて「要確認」になりました。頼み方に「推測で足さない」と入れたため、AIは空いた欄を埋めずに残しました。ここを社内の記録で埋めるのが会社の仕事です。
AIが作った表は下書きです。時間や金額は社内の記録で埋め、事業計画の数字は会社が自分で説明できる形にしてから、IT導入支援事業者との商談に持っていってください。
AIに入れる社内の情報の決め方は、生成AIの社内ガイドラインの作り方で詳しく解説しています。どの業務から自動化するかを選ぶ考え方は、業務自動化の進め方も参考になります。
デジタル化・AI導入補助金でやらない方がいいこと
不正受給への注意は、事務局が公式サイトで強く呼びかけている点です。事務局の不正行為についての案内では、次のような行為はすべて不正で、犯罪にあたると説明されています(2026年10月20日に確認)。勧誘の話に乗るだけで不正に加わる場合があるため、誘われても断ってください。
| やらない方がいいこと | 事務局が挙げている例 |
|---|---|
| 実質無料や値引き、キックバックの話に乗る | ソフトの代金があとで返金される。紹介料やコンサル料の名目でお金を受け取る |
| 申請を事業者に丸投げする | GビズIDを他人に渡し、申請マイページの開設や申請を代わりにさせる |
| 中身のない役務で受け取る | 導入研修を受けた形にして、実際は手順をメールで送られただけ |
| 同じツールで2つの補助金を受ける | 1つのシステムの代金に、ほかの国の補助金も重ねて申請する |
| 会社の実態を偽る | 要件を満たすために従業員の数を少なく申告する |
不正と判断されると、交付決定の取り消しと補助金の返還を求められます。事務局は事業者名の公表や警察への通報を行う場合もあるとし、先ほどの公募要領では、立入調査を事前の連絡なしで行うことがあるとしています。
「補助金で実質0円」のように自己負担を消す話は、それだけで疑ってかまいません。補助率は原則1/2以内なので、補助金が出ても代金の一部は必ず自社の負担になります。
補助金の申請と関係なく、外部に何を頼めるかを先に知っておきたい方は、生成AIの導入支援で頼める内容と頼み方もあわせてご覧ください。
デジタル化・AI導入補助金と、省力化投資補助金・研修の助成金の違い
AIを入れるときに使える国の支援は、何に使うお金かで分かれます。市販のソフトやクラウドサービスならデジタル化・AI導入補助金、機械や業務に合わせて作る設備なら省力化投資補助金が候補です。
| 入れたいもの | まず調べる制度 |
|---|---|
| 登録されたソフトやクラウドサービス(AIの機能つきも含む) | デジタル化・AI導入補助金 |
| AIを組み込んだ機械や、業務に合わせて作る設備・システム | 中小企業省力化投資補助金 |
| 社員がAIを使えるようになるための研修 | 人材開発支援助成金などの助成金 |
設備やAIの仕組みを作る場合の条件は、省力化投資補助金でAIを入れる条件で詳しく解説しています。研修の費用なら、AI研修に使える助成金とリスキリングの助成金の選び方も確認できますので、あわせてご覧ください。
デジタル化・AI導入補助金に関するよくある質問
まとめ:デジタル化・AI導入補助金は業務の棚卸しから始めよう
- AIツールも対象だが、事務局に登録されたITツールを、IT導入支援事業者と一緒に申請する場合に限られる
- 通常枠は補助率1/2以内(条件で2/3以内)、補助額5万〜450万円。150万円以上は賃上げの計画が必須
- 2026年10月20日時点の締切は、6次が10月30日、7次が12月1日。GビズIDプライムは、書類で申し込むと審査に最大1か月かかる
- 交付決定の前の契約、キックバック、申請の丸投げは対象外か不正になる
まずは社内のメモをもとに、困っている業務と1週間にかかる時間を表に書き出してみてください。
自分の会社ではどの仕事から始めればよいか、次の案内も参考にしてください。

メイカヒットでは、企業向けのAI研修と、AI経営顧問を行っています。
- AI研修:社員の方が安全にAIを使えるよう、入力してよい情報の決め方や設定の確かめ方まで、実際の画面で操作しながら学びます。これまでに5,000人以上が受講し、自治体や医師会、税理士、上場企業などでも研修を行っています。研修の内容を見る
- AI経営顧問:営業・事務・採用・社内の質問への回答など、会社の業務のうちAIに任せられる部分を、会社の仕組みとして作ってお渡しし、社員の方が使えるようになるまで一緒に進めます。
「うちの会社の場合はどう進めればよいか」といったご相談も、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。お問い合わせ種別は「AI導入・研修」を選んでください。

