生成AI研修とは|内容・受け方・費用の決まり方と自社に合う選び方

生成AI研修の内容・受け方・費用の決まり方と、自社に合う選び方を解説する記事のアイキャッチ

「生成AI研修では、結局なにを教えてもらえるのか」「対面とオンラインとeラーニングのどれを選べばよいのか」「費用はどのくらいで、助成金は使えるのか」。こうした疑問が出るのは、研修・講座・eラーニングの違いと費用の決まり方が、申し込む前の人には見えにくいためです。

この記事では、自治体や医師会、税理士、上場企業などで5,000人以上にAI研修を行ってきたメイカヒットが、生成AI研修の中身と選び方を解説します。この記事を読むと、自社に合う受け方と、見積もりを取る前に決めておく項目が分かります。

記事監修者

久保田 亮(株式会社メイカヒット代表)
AI研修 のべ5,000人

久保田 亮|株式会社メイカヒット 代表取締役

【経歴・実績】
・自治体・医師会・税理士法人・上場企業などで、のべ5,000人にAI研修
・某教育委員会でAIコーディネーターとして活動中
・マーケターとして500社以上と取引
・元テレビ局の報道記者(5年)
・AIハッカソンで世界1位の実績あり(事業計画ツールを作成)
・AIとマーケティングが学べるサロン「メイカラ」主宰

目次

【結論】生成AI研修とは、仕事で安全に使う練習をする社員教育

生成AI研修とは、ChatGPTやGeminiなどの生成AI(文章や画像を作るAI)を、社員が仕事で安全に使えるようにするための社員教育です。道具の説明を聞く場ではなく、自分の仕事で使う練習をする場と考えてください。

総務省の令和8年版 情報通信白書によると、勤め先に生成AIを使う方針があると答えた割合は日本で68.9%で、前年度の調査の49.7%から増えました。企業の大きさ別では、大企業が74.0%、中小企業が58.1%です(2025年度の企業向け調査)。

方針を決めた会社が次に迷うのは、社員にどう学んでもらうかという点です。この記事では、学ぶ内容・学び方の違い・受ける人と受け方・費用の順に説明します。

生成AI研修で学ぶ4つの内容

生成AI研修で学ぶ内容を、次の4つの観点から解説します。

4つの内容で答えが出る疑問

・生成AIは何をまちがえやすいのか
・どう頼めば使える答えが返ってくるのか
・何を入力してはいけないのか
・自分の仕事のどこに使えるのか

それぞれ見ていきましょう。

① 生成AIのしくみと苦手なこと

最初に学ぶのは、生成AIが何を得意とし、何をまちがえやすいかです。生成AIは、もっともらしいまちがい(ハルシネーション)を書く場合があります。出てきた答えは人が確かめるという前提を、全員が同じ言葉で理解するのが出発点です。

② AIへの頼み方

次に、AIへの頼み方(プロンプト)を練習します。当社では、AIの役割・前提・出力の形の3つを伝える頼み方から練習するのがよいと考えています。型を覚えるだけで終わらせず、自分の仕事の文面で試す時間を取ってください。

③ 安全に使うための決まり

3つ目は、入力してよい情報と、入力してはいけない情報の線引きです。情報通信白書の効果創出のステップの節は、社員が個人の判断でAIを仕事に使う「シャドーAI」に、機密情報が流出するおそれがあると指摘しています。

個人情報保護委員会も、2023年6月に生成AIサービスの利用に関する注意喚起を出しました。研修では、自社の決まりに沿って、実際の画面で設定を確かめるところまで行うと安心です。社内の決まりがまだない会社は、生成AIガイドラインの作り方もあわせてご覧ください。

④ 自分の仕事への当てはめ

最後に、自分の仕事のどこにAIを使うかを書き出します。2026年版中小企業白書では、AIを業務で使っていない理由として「活用する業務がイメージできていない」と答えた割合が最も高くなっています。使いどころを自分で見つける時間を研修の中に取ってほしい、というのが当社の考えです。

生成AI研修で学ぶ4つの内容を階段の形で示した図。しくみと苦手なこと、AIへの頼み方、安全に使う決まり、自分の仕事への当てはめの順に進む

なお、DX研修はデジタルの道具全体で仕事の進め方を変える研修で、生成AI研修より範囲が広くなります。両者の違いを知りたい方は、DX研修の内容と進め方で詳しく解説しています。

経済産業省のデジタルスキル標準は、2023年8月の改訂で、全てのビジネスパーソン向けの「DXリテラシー標準」に生成AIの学習項目例を足しました。最新の版は、2026年4月公表のver.2.0です。

生成AI研修・講座・eラーニングの違い

「研修」と「講座」は似た言葉ですが、申し込む人と中身の決まり方が違います。会社で学ぶ方法は、大きく次の3つです。

学び方申し込む人と中身の決まり方向いている場面
自社向けの研修(講師派遣)会社が申し込み、自社の業務に合わせて中身を相談して決める部署や全社で、同じ決まりと使い方をそろえたいとき
公開講座・セミナー個人や少人数で申し込み、決まった中身を他社の人と一緒に受ける担当者が先に学びたいとき、1〜2名だけ受けさせたいとき
eラーニング会社か個人が申し込み、録画の教材を各自の都合で見る勤務時間がそろわない職場で、基礎を全員にそろえたいとき

自社向けの研修なら、自社の文面や書類を題材にできます。公開講座とeラーニングは始めやすい一方で、自社の決まりや業務に当てはめる作業が社内に残る点に注意が必要です。

費用をかけずに基礎を学ぶ方法もあります。経済産業省とIPA(情報処理推進機構)が運営するマナビDXは、両者の審査を通った講座だけを載せたサイトで、受講料が無料の講座も探せるのが特長です。担当者が先に見ておけば、研修会社と話すときに、言葉の意味を確かめる手間が減ります。

受ける人の立場で変わる生成AI研修の内容

同じ生成AI研修でも、受ける人の立場で中身は変わります。全員に同じ話をすると、だれにとっても中途半端になりがちです。

受ける人主に学ぶこと研修のあとにできること
経営層生成AIにできることと限界、費用とリスク、社内の決まりの方針どの業務から使うか、だれに任せるかを決められる
管理職・推進の担当者部署の仕事の書き出し、使いどころの選び方、部下の使い方の確かめ方部署の中で使い方を広げ、困りごとを拾える
全社員しくみと苦手なこと、頼み方、入力してよい情報日々の文面づくりや要約に、決まりを守って使える

立場ごとの研修の中身と、研修会社に確かめる項目は、法人向けAI研修の選び方で詳しく解説しています。社員のパソコンの慣れに差がある会社は、社員のITスキルにばらつきがあるときの進め方も参考にしてください。

生成AI研修の受け方|対面・オンライン・eラーニングの選び方

自社向けの研修を頼むときの受け方は、対面・オンライン・eラーニングの3つです。それぞれのよい点と気をつける点を、表にまとめました。

受け方よい点気をつける点
対面講師が受講者の画面を見て、その場でつまずきを直せる。グループでの話し合いがしやすい日程と会場をそろえる必要がある。講師の交通費がかかる場合がある
オンライン(生配信)拠点が離れていても同じ内容を受けられる。移動が要らない手が止まった人に気づきにくい。1人1台のパソコンと通信の環境が要る
eラーニング(録画)各自の都合で見られ、何度でも見直せる見るだけで終わりやすい。質問の機会が限られる

当社では、受け方より先に「研修のあと、社員が何をできるようになっていればよいか」を決めるのがよいと考えています。全員に安全な使い方をそろえたいのか、特定の部署の仕事を変えたいのかで、合う受け方は変わるためです。

パソコンに慣れていない社員が多い職場は、対面のほうがつまずいた人に気づきやすくなります。拠点が多い会社や交代制の職場は、オンラインとeラーニングを組み合わせると日程を合わせやすくなります。

決める順番は、研修のあとの姿・受ける人・受け方・見積もりの4段階です。受け方を先に決めると、中身が受け方の都合に引っぱられてしまいます。

生成AI研修の受け方を決める順番を左から右へ示した図。研修のあとの姿を決める、受ける人を分ける、受け方を選ぶ、見積もりを取るの4段階

生成AI研修の費用の決まり方と助成金(2026年10月現在)

生成AI研修の費用と助成金を、次の3つの観点から解説します。

生成AI研修の費用と助成金

・費用を決める4つの要素
・メイカヒットのAI研修の料金
・助成金は2026年8月から対象が変わった

それぞれ見ていきましょう。

費用を決める4つの要素

当社では、生成AI研修の費用を決める要素を、時間・人数・受け方・自社向けに作り変える度合いの4つに分けて見ています。見積もりを比べるときは、料金が「1人あたり」か「1回あたり」かを最初に確かめてください。同じ金額に見えても、人数が増えたときの総額は変わるためです。

講師の交通費・教材・研修のあとの質問への対応が料金に入るかどうかも、会社ごとに違います。見積もりの内訳で確かめておくと安心です。

メイカヒットのAI研修の料金

料金の例として、当社がAI研修のページに載せている料金は次のとおりです(※2026年10月12日時点・税込)。

プラン時間料金(税込)
体験研修90分1人9,900円〜。10名以上は一律99,000円(100名まで)
オンライン研修2時間パック1人33,000円〜
オンライン研修10時間パック1人242,000円〜
対面研修2時間パック1人55,000円〜
対面研修10時間パック1人396,000円〜
eラーニング研修計10時間(契約期間は6か月)1人220,000円〜

対面研修のプランは、講師2名分の旅費交通費が別にかかります。体験研修も、対面で受ける場合は旅費交通費が別です。

研修は3名から受け付けています。ご要望や研修の内容によって料金が変わる場合があるため、人数と時間が決まった段階で見積もりを取ってください。

助成金は2026年8月から対象が変わった

研修の費用には、厚生労働省の人材開発支援助成金を使える場合があります。このうち事業展開等リスキリング支援コースは、訓練の時間が10時間以上あることが以前からの条件です。そのうえで、2026年8月3日から対象になる中身が変わりました(※2026年10月現在)。

厚生労働省の変更点の案内は、「生成AIを利用するために汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ訓練」を助成の対象外としています。対象になる例は、「生成AIを活用して商品提案書の構成案作成、文章生成、修正方法を学ぶ営業担当者向けの訓練」です。

助成を受けられる回数は同じ社員につき1年度に3回までで、そのうちeラーニングは1回までになりました。研修会社との契約や申し込みを8月2日以前に済ませた研修には、対象外の変更も含めて経過措置があります。

助成金を使うつもりなら、受ける人の仕事に合わせた中身にできるかを、研修会社に先に確かめてください。助成の条件と申請の流れは、AI研修の助成金の記事で順番に説明しています。

生成AI研修の前に、受講前アンケートをAIに作らせる

研修の中身を自社に合わせる近道は、受ける前に社員の今の様子を知ることです。アンケートの下書きは、生成AIに頼めばすぐに作れます。

下の頼み方は、説明のために作った架空の会社の例です。当社のお客さまの事例ではありません。

頼み方の例
あなたは社員研修の担当者を手伝う役です。下の【会社のこと】をもとに、生成AI研修の前に社員に答えてもらうアンケートを作ってください。

【会社のこと】
・社員30名の卸売業。営業12名、事務8名、倉庫と配送10名。
・生成AIは、数名が個人の判断で無料版を使っている。社内の決まりはまだない。
・研修の目的は、全員が安全に使えるようになり、見積もりの文面と問い合わせへの返信の下書きに使うこと。

【条件】
・質問は8問まで。3分で答えられる長さにする。
・選ぶ形の質問を中心にし、自由に書く質問は2問までにする。
・今の使い方、不安、AIに任せたい仕事の3つが分かるようにする。
・答えを見て、研修で何を変えればよいかが分かる読み取り方を、質問ごとに1行で添える。
・会社のことに書いていない事情を、推測で足さない。分からない点は、最後に「確認したい点」として質問の形で並べる。

次の出力は、この頼み方を新しい会話で1回実行して得たものです(全8問のうち3問と、確認したい点9つのうち3つを抜粋)。

出力の例
問2 生成AI(ChatGPTなど)を使ったことがありますか。(1つ)
・仕事で使っている
・仕事以外でだけ使っている
・少し試したことがある
・使ったことがない
・生成AIが何かよく分からない
読み取り方:下の2つが多ければ「そもそも何か」と操作の体験から始め、上の2つが多ければ基本を短くして実習を増やす。

問5 生成AIを仕事で使うとき、不安なことはどれですか。(3つまで)
・会社や取引先の情報が外にもれる
・間違った内容が出てきて、気づかずに使ってしまう
・何を入力してよいか分からない
・操作が難しそう
・自分の仕事では使い道が思いつかない
・特にない
読み取り方:印の多い順に時間を配り、「もれる」「何を入力してよいか」が多ければ決まりの説明を、「間違い」が多ければ確かめ方の練習を厚くする。

問7 今の仕事で、時間がかかる、または面倒だと感じている作業を1つ書いてください。(自由に)
読み取り方:見積もりと返信のほかに多く出た作業があれば、研修の例題に1つ加えるか、次の回の題材として残す。

確認したい点
1. アンケートは名前を書いてもらいますか、それとも無記名にしますか。(問4は、名前があると正直に答えにくくなります)
5. 研修のあとに会社で使う生成AIは決まっていますか。(無料版のままか、会社で契約するか)
6. 社内の決まりは、研修までに作りますか、研修のあとで作りますか。このアンケートの答えを決まり作りにも使いますか。

確認したい点1にある問4は、抜粋していない質問で、生成AIに入力したことがある情報をたずねるものです。出力には、会社のことに書いていない点が「確認したい点」として並びました。

推測で埋めさせない条件を入れると、研修会社に伝える前に社内で決める項目が見えてきます。集まった答えは、研修会社に中身を相談するときの材料として使ってください。

生成AI研修でやらない方がいいこと

生成AI研修でつまずきやすい点を、次の3つの観点から解説します。

生成AI研修でやらない方がいいこと

・道具の説明だけで終える
・社内の決まりを後回しにする
・1回きりで終える

それぞれ見ていきましょう。

道具の説明だけで終える

当社では、機能の紹介を聞くだけの研修は、席に戻ると使われなくなりやすいと考えています。研修の中で、自分の仕事の文面を1回は試す時間を取ってください。演習の時間が全体のどのくらいあるかも、申し込む前に確かめておくと安心です。

社内の決まりを後回しにする

当社では、入力してよい情報が決まらないまま研修をすると、社員は怖くて使えないか、自己判断で使うかに分かれやすいと見ています。研修の日までに、入力してよい情報の線引きだけでも決めておくと安全です。細かい決まりは、研修で出た質問をもとに足していけば十分です。

1回きりで終える

生成AIは機能や料金がよく変わるため、1回の研修で覚えた操作は古くなります。当社では、研修のあとも学ぶ場を続けるのがよいと考えています。先ほどの中小企業白書は、研修会や勉強会に取り組む事業者のほうが、AIの効果を得られたと答えた割合が高いと報告しました(研修の回数を比べた調査ではありません)。

月に1回、うまくいった頼み方を持ち寄る場を社内に作ってください。研修のあとの定着を知りたい方は、研修で学んだ内容を実務で使い続ける方法で詳しく解説しています。

生成AI研修に関するよくある質問

生成AI研修は、AIにくわしくない社員でも受けられますか?

受けられます。当社の体験研修も、AIのしくみと使うときの注意点から始める内容です。受講前アンケートで今の様子を確かめておくと、難しさを合わせやすくなります。

生成AI研修の費用はいくらですか?

主に、時間・人数・受け方・自社向けに作り変える度合いで変わります。当社の例では、90分の体験研修が1人9,900円(税込)から、2時間のオンライン研修が1人33,000円(税込)からです(※2026年10月現在)。

生成AI研修に助成金は使えますか?

厚生労働省の人材開発支援助成金を使える場合があります。ただし2026年8月3日からは、汎用的なプロンプトの作り方を学ぶ訓練は、事業展開等リスキリング支援コースの対象外になりました。訓練の時間が10時間以上あり、受ける人の仕事に合わせた中身になっているかを先に確かめてください。

個人で学ぶ生成AI講座と、会社の研修は何が違いますか?

個人向けの講座は決まった中身をそのまま受けるもので、会社の研修は自社の決まりと業務に合わせて中身を決められます。担当者が先に公開講座や無料の教材で学び、そのあとに全社の研修を決めるのも1つの方法です。

生成AI研修は何時間くらい必要ですか?

必要な時間は目的しだいです。安全な使い方をそろえるだけなら短い時間で足り、自分の仕事で使う練習まで行うなら演習の時間が要ります。当社のAI研修は、90分の体験研修と、2時間・10時間のパックから選べる形です(※2026年10月現在)。

生成AI研修の効果は、どう確かめればよいですか?

当社では、研修の前に決めた「研修のあとの姿」に照らして確かめるのがよいと考えています。受講前アンケートと同じ質問を研修の1か月後にもう一度聞くと、使い方と不安の変化を比べられます。

まとめ

最後に、生成AI研修の要点を5つにまとめました。

  • 生成AI研修は、しくみ・頼み方・安全な使い方・自分の仕事への当てはめの4つを学ぶ社員教育
  • 自社向けの研修・公開講座・eラーニングは、申し込む人と中身の決まり方が違う
  • 受け方より先に、研修のあとに社員が何をできるようになっていればよいかを決める
  • 費用は主に時間・人数・受け方・作り変える度合いで変わり、見積もりは1人あたりか1回あたりかを確かめる
  • 2026年8月3日から、汎用的な内容だけの訓練は、人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースの対象外になった

まずは、この記事の頼み方で受講前アンケートを作り、社員の今の様子を集めてみてください。自分の会社ではどこから始めればよいか、次の案内も参考にしてください。

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メイカヒットでは、企業向けのAI研修と、AI経営顧問を行っています。

  • AI研修:社員の方が安全にAIを使えるよう、入力してよい情報の決め方や設定の確かめ方まで、実際の画面で操作しながら学びます。これまでに5,000人以上が受講し、自治体や医師会、税理士、上場企業などでも研修を行っています。研修の内容を見る
  • AI経営顧問:営業・事務・採用・社内の質問への回答など、会社の業務のうちAIに任せられる部分を、会社の仕組みとして作ってお渡しし、社員の方が使えるようになるまで一緒に進めます。

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