議事録の書き方|見やすくまとめる7項目とひな形・例文、AIの頼み方

議事録の書き方として、書く7つの項目のひな形と5つの手順、AIへの頼み方を解説する記事のアイキャッチ

「議事録を任されたが、どこまで細かく書けばいいのか分からない」「書くのに時間がかかり、会議より長くなる」「配ったあとに、決まったことが違うと言われた」。議事録で迷うのは、発言を残すのか、決まったことを残すのかが決まらないまま書き始めてしまうからです。

この記事では、自治体や医師会、税理士、上場企業などで5,000人以上にAI研修を行ってきたメイカヒットが、議事録の書き方を解説します。この記事を読むと、議事録に書く7つの項目と書く手順・例文、AIに下書きを作らせる頼み方が分かります。

記事監修者

久保田 亮(株式会社メイカヒット代表)
AI研修 のべ5,000人

久保田 亮|株式会社メイカヒット 代表取締役

【経歴・実績】
・自治体・医師会・税理士法人・上場企業などで、のべ5,000人にAI研修
・某教育委員会でAIコーディネーターとして活動中
・マーケターとして500社以上と取引
・元テレビ局の報道記者(5年)
・AIハッカソンで世界1位の実績あり(事業計画ツールを作成)
・AIとマーケティングが学べるサロン「メイカラ」主宰

目次

議事録の書き方の結論|決まったことと次にやることを先に書く

議事録とは、会議で決まったことと誰が何をいつまでにやるかを、出席しなかった人にも伝わる形で残す記録です。話した言葉をすべて写す文書ではありません。

書き方の結論は、先頭に3つの結論(決まった内容・次の宿題・持ち越した議題)を並べ、話し合いの要点はそのあとに短く添える形です。議事録を読む人がまず知りたいのは、何が決まって自分は何をするのか、という点です。

議事録の中身を、決まったこと、次にやること、持ち越すこと、話し合いの要点の順に上から並べた図

議事録の形は、大きく分けて次の2つがあります。社内の打ち合わせなら、要約の形で十分です。

形書くこと向いている会議
要約の形決まったこと・次にやること・話し合いの要点社内の定例会議、打ち合わせ、商談
発言の順の形誰が何を言ったかを話した順に意見の食い違いを残したい会議、交渉、法律で求められる会議の補足

録音から文字を起こす道具を選びたい方は、AI議事録ツールの選び方で詳しく解説しています。この記事では、道具を使うかどうかにかかわらず役に立つ、議事録そのものの書き方を扱います。

議事録に書く7つの項目とひな形

議事録に書く項目は、次の7つです。どの会議でも、この順番のまま枠を作っておくと、書き漏らしが減ります。

項目書くこと書き方の例
1. 会議名と目的何の会議で、何を決めるための場か営業部の定例会議(年末の準備を決める)
2. 日時と場所開いた日時と場所、オンラインならその方法11月9日(月)10:00〜10:45、会議室とオンライン
3. 出席者と欠席者出た人と、伝える必要がある欠席者出席:佐藤部長、田中、鈴木/欠席:高橋
4. 決まったこと合意した内容を1行に1つ見積書は12月から新しい書式にする
5. 次にやること誰が・何を・いつまでに田中:あいさつ状の送り先の一覧を11月14日までに作る
6. 決まらなかったこと持ち越した議題と、決めるのに足りないもの展示会に出るかは、費用が分かってから次回決める
7. 話し合いの要点議題ごとに、決めた理由が分かる2〜3行去年は300通。今年ははがきとメールを分ける

書き方の例は、説明のために作った架空の会議です。7つの項目に加えて、ひな形の最後には次回の日時と作った人の名前・作った日を添えておくと、あとから問い合わせる先が分かります。

7つのうち、抜けやすいのは5の「いつまでに」と6の「決まらなかったこと」です。期限のない宿題と、決まったように見えて決まっていない議題が、次の会議で同じ話をくり返す原因になります。

下のひな形を、社内の文書の形(WordやGoogleドキュメント、メールの本文など)に写して使ってください。

議事録のひな形
■会議名:〔 〕(目的:〔何を決める会議か〕)
■日時・場所:〔 〕
■出席者:〔 〕/欠席者:〔 〕
■決まったこと
・〔 〕
■次にやること(誰が・何を・いつまでに)
・〔担当〕:〔やること〕(〔期限〕)
■決まらなかったこと・次回に持ち越すこと
・〔議題〕:〔決めるのに足りないもの〕
■話し合いの要点
・〔議題〕:〔2〜3行〕
■次回:〔日時〕/作成:〔名前〕〔作った日〕

作業の手順そのものを書き残したい場合は、議事録ではなくマニュアルの形が向いています。書き方はマニュアル作成をAIで進める方法で解説しています。

議事録の書き方の手順|会議の前から配るまでの5ステップ

議事録は、会議が終わってから書き始めると時間がかかるものです。会議の前から配るまでを、次の5つのステップに分けて進めてください。

この章で分かること

・ステップ1 会議の前に、議題と項目の枠を作る
・ステップ2 会議中は、発言ではなく決まったことをメモする
・ステップ3 その日のうちに、メモを文に整える
・ステップ4 決まったことと次にやることを先頭にまとめる
・ステップ5 出席者に確かめてもらってから配る

それぞれ見ていきましょう。

議事録を書く流れを、会議の前に枠を作る、決まったことをメモ、その日のうちに整える、結論を先頭にまとめる、確かめてから配るの5つで示した図

ステップ1 会議の前に、議題と項目の枠を作る

会議の前に、ひな形の7項目と議題の一覧を書き込んだ枠を作っておきます。枠があれば、会議中は空いている欄を埋めるだけで済みます。

議題ごとに「この会議で何を決めるのか」も1行添えておいてください。決まったかどうかを、その場で判断しやすくなります。

ステップ2 会議中は、発言ではなく決まったことをメモする

会議中に全部の発言を書き取ろうとすると、肝心の結論を聞き逃します。メモするのは、決まったこと・数字・期限・担当の名前の4つに絞ってください。

話がまとまったように聞こえたら、「田中さんが14日までに一覧を作る、で合っていますか」と、その場で声に出して確かめるのがおすすめです。あとで聞き直す手間が、このひと言でなくなります。

ステップ3 その日のうちに、メモを文に整える

メモを文に整えるのは、記憶が新しいその日のうちです。時間がたつほど、略して書いた言葉の意味を思い出せなくなります。

このとき、会議で出ていない話を足さないでください。自分の考えや補足を入れたいときは、議事録とは分けて書くか、「(作成者の補足)」と分かる形にします。

ステップ4 決まったことと次にやることを先頭にまとめる

整えた文を、ひな形の順番に並べ直します。先頭の数行だけを読んだ人にも、決まったことと自分の宿題が伝わる並びにしてください。

話し合いの要点は、議題ごとに2〜3行で十分です。誰がどう言ったかは、意見が分かれた点や、決めた理由に関わる発言だけを残します。

ステップ5 出席者に確かめてもらってから配る

配る前に、議長か会議の進め役に目を通してもらいます。とくに確かめてもらうのは、決まったことの言い回しと、担当と期限の組み合わせです。

配ったあとに間違いが見つかったら、直した版を配り直し、どこを直したかを1行で書き添えます。黙って差し替えると、古い版を見た人との食い違いが残るからです。

見やすい議事録の書き方のコツと例文

見やすい議事録にするための書き方のコツを、次の3つの観点から解説します。

この章で分かること

・1行に1つのことを書き、主語と期限を入れる
・語尾と呼び方を1つにそろえる
・発言をそのまま写さず、結果を書く

それぞれ見ていきましょう。

1行に1つのことを書き、主語と期限を入れる

1つの文に2つ以上の決まりごとを入れると、どれが決まったのかが分かりにくくなります。1行に1つのことを書き、「誰が」と「いつまでに」を必ず入れてください。

直す前直した後
あいさつ状は、上位の取引先にははがき、ほかはメールで送る方向で佐藤部長も了承し、送り先のリストは田中さんに14日までにお願いする形になりました。はがきは上位の取引先だけに送る(佐藤部長が了承)。
田中:送り先の一覧を11月14日までに作る。
展示会については引き続き検討となりました。展示会に出るかは、次回に決める。
鈴木:主催者に費用を問い合わせ、次回までに報告する。

例文に出てくる会社や人の名前と日付は、説明のために作った架空の例です。

語尾と呼び方を1つにそろえる

社内の議事録は、「〜する」「〜とした」のような短い言い切りか、箇条書きでそろえると読みやすくなります。大事なのは、1つの議事録の中で語尾と呼び方を混ぜないことです。

社外の人に送る議事録や、ていねいさが求められる場では、「です・ます」でそろえます。名前の書き方も「佐藤部長」「佐藤」のどちらかに決め、社内の決まりがあればそれに合わせてください。

出席者の並べ方は、社外の人を先にして役職の順にするなど、社内で1つの順に決めておくと迷いません。日付と時刻も「2026年11月9日(月)10:00〜10:45」のように、書き方を1つにそろえます。

発言をそのまま写さず、結果を書く

「〜という意見があり、〜という話も出て」と経過を並べると、結局どうなったのかが最後まで分かりません。議事録には、話し合いの経過よりも、その結果を書きます。

例文(発言のメモと、議事録に書く形)
会議でのやりとり:「書式、12月からでいけそう?」「山本さんの案でいいと思う」「じゃあそれで」
議事録に書く形:見積書は12月から新しい書式にする(山本の案を使う)。

取締役会・株主総会の議事録は書く項目が法律で決まっている

社内の打ち合わせの議事録には、法律で決まった書き方はありません。一方で株主総会の議事録と、取締役会のある会社の取締役会の議事録は、書く項目と残す期間が法律で決まっています。

社内の会議でも、衛生委員会や安全衛生委員会は、議事で重要なものなどを記録して3年間保存するよう労働安全衛生規則で決められています(第23条第4項)。

会社法では、取締役会の議事について議事録を作り、書面のときは出席した取締役と監査役が署名か記名押印をすると定めています。株主総会の議事録も作る決まりで、どちらも10年間、本店に備え置きます(※2026年11月現在)。

取締役会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した取締役及び監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。

会社法 第369条第3項(e-Gov法令検索で2026年11月4日に確認)

書く項目は、会社法施行規則に並んでいます。取締役会の議事録の主な項目は、次のとおりです。

書く項目(取締役会)中身
開いた日時と場所その場にいない人がいたときは、出席の方法も書く
議事の経過の要領とその結果話し合いの流れの要点と、決議の結果
特別の利害関係がある取締役決議に特別の利害関係がある取締役がいれば、その名前
述べられた意見や発言法律で決まった場面の意見や発言があれば、その概要
出席者と議長の名前出席した執行役・会計参与・会計監査人・株主の名前と、議長の名前

出典:会社法施行規則 第101条第3項(株主総会は第72条第3項)

取締役会で決議に加わった取締役が、議事録に反対の意見を残さないと、決議に賛成したものと推定されます(会社法 第369条第5項)。法律で求められる議事録の細かい書き方は、司法書士などの専門家に確かめてください。

議事録の書き方とAI|下書きを任せる頼み方と出力の例

議事録のうち、AIに任せやすいのは、メモや録音の文字起こしをひな形の順に並べ直す部分です。決まったかどうかの判断と、担当や期限の確かめは、人が受け持ちます。

下は、会議のメモから議事録の下書きを作らせる頼み方です。推測で埋めさせない条件を入れておくと、分からないところが質問の形で返ってきます。

頼み方の例
次の会議のメモから、社内向けの議事録の下書きを作ってください。
【形】1. 会議名・日時・出席者 2. 決まったこと 3. 次にやること(誰が・何を・いつまでに) 4. 決まらなかったこと・次回に持ち越すこと 5. 話し合いの要点(議題ごとに2〜3行)の順に、箇条書きで書いてください。
【条件】・メモに無いことは足さない。・誰がやるのか、期限がいつなのかが分からないところは推測で埋めず、最後に「確かめたいこと」として質問の形で並べる。・である調で、1行に1つのことを書く。
【メモ】〔会議のメモか、録音の文字起こしを貼る〕

この頼み方で、架空の営業部の会議のメモ(あいさつ状・展示会・見積書の書式の3つの議題)を渡し、AIに1回だけ実行させました。メモは説明のために作った架空の例です。当社のお客さまの事例ではありません。

出力の例(「次にやること」の全3行と、「確かめたいこと」全9問のうち4問を抜粋)
■次にやること(誰が・何を・いつまでに)
– 田中:年末のあいさつ状のリストを作る(期限は未定)。
– 鈴木:2月の展示会の費用について、主催者に問い合わせを続ける(期限は未定)。
– 担当は未定:新しい見積書の書式を社内に案内する(期限は未定)。
■確かめたいこと
– 田中さんのあいさつ状のリストは、いつまでに作ればよいか。
– はがきを送らない取引先には、メールで送るということで決まったのか。
– 新しい見積書の書式を社内に案内するのは誰で、いつまでにやるのか。
– 欠席した高橋さんには、誰がこの内容を伝えるのか。

AIに渡した架空のメモには、田中さんの一覧の期限が書かれていませんでした。そのためAIは期限を「未定」と書き、質問に回しています。

会議中に決めた期限も、メモに残っていなければAIには分かりません。AIの下書きは、質問の答えを人が埋めて、出席者に確かめてもらってから配ってください。

会議の中身には、お客さまの名前や個人の情報が入りがちです。個人情報保護委員会も、2023年6月に生成AIサービスの利用に関する注意喚起を出しています。社内でAIに入れてよい情報の決め方は、生成AIの社内ルールの作り方で解説しています。

商談の記録からお礼のメールまでをAIで整えたい方は、営業のAI活用の進め方もあわせてご覧ください。当社では、AIに任せるのは整える部分で、決まったかどうかを確かめるのは人の役目だと考えています。

議事録づくりでやらない方がいいこと

議事録づくりでつまずくところは、だいたい次の4つです。書く前に避け方を決めておくと、書く時間も読み直しの手間も減ります。

やりがちなこと起きること代わりに
発言を全部書き取る書くのに時間がかかり、結論が埋もれる決まったこと・数字・期限・担当だけをメモする
期限のない宿題で終える誰も動かず、次回に同じ話をするその場で「いつまでに」を確かめる
文字起こしをそのまま配る読む人が結論を探すことになるひな形の順に並べ直してから配る
確かめずに配る「そんな話はしていない」と言われる議長か進め役に目を通してもらう

会議のあとの報告や記録を毎日の仕事として軽くしたい方は、日報をAIで集計・要約する方法も参考になります。

議事録の書き方に関するよくある質問

議事録はですます調で書くべきですか?

社内向けなら、「〜する」「〜とした」のような言い切りか箇条書きで十分です。社外の人に送るときは「です・ます」にそろえてください。どちらの場合も、1つの議事録の中で混ぜないことが大事です。

議事録を簡単に書く方法はありますか?

会議の前に7項目の枠を作り、会議中は決まったこと・数字・期限・担当だけをメモする方法です。録音や文字起こしがあれば、AIにひな形の順で並べ直させると、整える時間を短くできます。

議事録はどのくらいの長さにすればよいですか?

決まった内容と次の宿題が、先頭の数行で読み取れる長さが目安です。話し合いの要点は、議題ごとに2〜3行に絞ってください。

録音の文字起こしを、そのまま議事録にしてもよいですか?

そのままでは、読む人が結論を探すことになります。決まった内容・次の宿題・持ち越した議題を先頭にまとめ直してから配ってください。

議事録を配ったあとに間違いに気づいたら、どうすればよいですか?

直した版を配り直し、どこを直したかを1行で書き添えます。取締役会の議事録のように署名や記名押印が要るものは、直し方を専門家に確かめると安心です。

まとめ

  • 議事録は、決まったことと、誰が何をいつまでにやるかを残す記録
  • 書く項目は7つで、抜けやすいのは「いつまでに」と「決まらなかったこと」
  • 書き方は、枠を作る、決まったことをメモする、その日のうちに整える、結論を先頭にまとめる、確かめてから配る、の5ステップ
  • 取締役会と株主総会の議事録は、書く項目と残す期間が会社法で決まっている
  • AIに任せるのは並べ直す部分で、決まったかどうかを確かめるのは人の役目

次の会議の前に、この記事のひな形を写して、議題と「何を決めるか」を1行ずつ書き込んでみてください。

自分の会社では会議の記録をどこまでAIに任せればよいか、次の案内も参考にしてください。

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メイカヒットでは、企業向けのAI研修と、AI経営顧問を行っています。

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