マブチモーター株式会社は、小型直流モーターの分野で世界トップクラスの地位を築いている日本が誇るグローバル企業です。
1964年以来「国際社会への貢献とその継続的拡大」という経営理念のもと、豊かな社会の実現や環境保全、人材育成に注力してきました。
マブチモーターの製品は自動車、医療機器、家電製品など、私たちの日常を支える幅広い分野で活躍しています。
本記事では、マブチモーター株式会社の強みや今後の展望について詳しくご紹介します。
マブチモーター株式会社の企業情報

引用元:マブチモーター株式会社採用サイト
商号 | マブチモーター株式会社(Mabuchi Motor Co., Ltd.) |
創立年月日 | 昭和29年1月18日 |
事業内容 | 小型モーターの製造販売 |
資本金 | 207億481万円 |
従業員数 | 845名(2023年12月末現在) |
売上高 | 178,663百万円(連結/2023年実績) |
所在地 | 【本社】 〒270-2280 千葉県松戸市松飛台430番地 【技術研究所】 〒270-2393 千葉県印西市竜腹寺280番地 |
経営理念
マブチモーター株式会社の経営理念は「国際社会への貢献とその継続的拡大」です。
経営理念にはマブチモーター株式会社が企業として社会に対して貢献し続けたいという想いと、マブチグループに所属する全ての人が自然環境にも感謝し、人間的に成長してほしいという2つの想いが込められています。
経営理念の中にある「貢献」を具体的に表したものが「経営基軸」としてまとめられています。
マブチモーター株式会社の経営基軸は以下の4つです。
- より良い製品をより安く供給することにより、豊かな社会と人々の快適な生活の実現に寄与する
- 広く諸外国において雇用機会の提供と技術移転を行い、それらの国の経済発展と国際的な経済格差の平準化に貢献する
- 人を最も重要な経営資源と位置付け、仕事を通じて人を活かし、社会に役立つ人を育てる
- 地球環境と人々の健康を犠牲にすることのない企業活動を行う
マブチモーター株式会社は今後も経営理念通り、社会や環境に貢献しながら、関わる人すべてが成長できるように経営していくでしょう。
小型モーターが利用されている分野
マブチモーターの小型モーターが利用されている分野は以下の通りです。
- 自動車電装分野
- 移動体分野(AGV、ロボットなど)
- 精密・事務分野
- 家電・工具分野
- 医療分野
具体的には車のドアミラーやヘッドライト、家電製品のヘアードライヤーやシェーバーなどに利用されています。
幅広い分野で利用されていることから、マブチモーター株式会社が製造している製品が信頼されていると分かるでしょう。
今後の展望
マブチモーター株式会社は、モーター事業を基盤に「モビリティ」「マシーナリー」「メディカル」の3つの領域に注力し、事業の成長と持続可能な社会の実現を目指しています。
マブチモーターは持続可能な社会の実現のため、2030年度までに取り組むべき優先課題を定めました。
- 地球環境を犠牲にすることのない企業活動
- 豊かな社会と人々の快適な生活を実現するものづくり
- すべての人が活躍できる環境の実現
- 社会的責任の遂行
他にも気候変動への取り組みとして、再生可能エネルギーの活用や環境へ配慮した製品の開発などを行っています。
マブチモーター株式会社は、経営理念である「国際社会への貢献とその継続的拡大」の実現に向けて、今後も国際社会が直面している課題の解決に事業を通じて貢献し続けるでしょう。
マブチモーター株式会社の強み

引用元:マブチモーター株式会社採用サイト
小型直流モーターで世界トップクラスの企業であるマブチモーター株式会社の強みは以下の3つです。
- 次世代標準化計画
- マブチグローバル経営
- 会社を支える人的資本
それぞれ詳しく解説します。
次世代標準化計画
マブチモーターは、経営理念を具現化するための最も重要な手段として「標準化戦略」を位置づけています。
標準化戦略の大きなメリットは大量生産が可能になり、生産コストを抑えられることです。
しかし、「標準化したモーターではそれぞれのお客様のご要望に応えられないのではないか」という意見もあるでしょう。
マブチモーター株式会社はお客様のニーズを徹底的に研究し整理した結果、標準化されたモーターで十分対応可能だと判断しました。
マブチモーターは標準化したモーターの製造に特化したため、お客様のニーズを満たしつつ、コストを大幅に下げることに成功したのです。
また、これからは標準化の範囲を広げるためにユニットを開発し、より幅広いニーズに応えられるようにするそうです。
マブチグローバル経営
マブチグローバル経営では、世界中の各拠点の自主・自立性を向上させ、地産地消を推進しています。各拠点間の人材のつながりや多様な価値観を活用できるのがマブチモーター株式会社の強みです。
各拠点の強みを活かした生産・販売工程を構築し、高品質でリーズナブルな商品を安定的に市場に供給しています。
マブチモーターの強みである各拠点間のつながりのメリットが発揮されたのは、新型コロナウイルスの感染拡大の時期です。
新型コロナウイルスの感染が拡大した時、ベトナムの工場では政府措置により2ヵ月以上操業を制限されました。
工場の操業が制限されたにもかかわらず、ベトナム工場の製造分を他拠点へスムーズに移行し、お客様への納品が遅れなかったそうです。
マブチモーターの各拠点間のつながりがあったからこそ、お客様へ納品できたと言えるでしょう。
会社を支える人的資本
マブチモーター株式会社は、社員を最も重要な経営資源と位置付けています。
市場変化や競争激化の中で、長期的に安定し発展していくためには、社員の活躍が不可欠です。
マブチモーター株式会社では、年齢や社歴ではなく、役割、職務やその成果に応じて処遇を決定する仕組みとして、ジョブ型人事制度への移行を進めています。
ジョブ型人事制度の導入をさらに進め、仕事を通じて社会に貢献できる人材の輩出を目指しているのです。
またグローバル企業として、英語で適切なコミュニケーションが取れる人材(条件:TOEIC730点以上)の育成にも力を入れています。
多くの社員の努力もあり、英語を適切に使える従業員の割合は右肩上がりで増えてきており、2021年には28%となりました。
今後もグローバル企業として、世界で活躍できる人材の育成に取り組むようです。
マブチモーター株式会社の沿革

昭和21年、当社名誉会長馬渕健一が香川県高松市で関西理科研究所を開所し創業。翌22年、世界初の高性能馬蹄型マグネットモーターを開発し、生産を開始した。その後、製品の開発・改良を重ねる一方、量産化技術にも成功する。
- 小型マグネットモーターおよび電気機器、ならびに模型教材、玩具等の製造を目的として東京都葛飾区に東京科学工業株式会社を創立し、本格的な製造販売を開始する。
- アルニコマグネットを用いたアルニコモーターを開発する。
- 商号をマブチモーター株式会社に変更する。
- 「会社のしごとの目的と意義」を更に昇華させ、経営理念「国際社会への貢献とその継続的拡大」として制定する。
- 千葉県松戸市に本社社屋を建設し、生産管理、経営管理の一元化を図る。
- 需要が本格化する中国市場への販売体制強化のため、万宝至馬達(上海)有限公司(上海マブチ)を設立する。
- 経済財政諮問会議の「世界に通用するビジネスモデルを構築した日本のエクセレント企業10社」に当社が選定される。
- 若き技術者の育成や科学技術の発展に寄与するイベント、ABUロボコン・高専ロボコンに協賛開始。
- 第2世代パワーウインドウ用モーターを発売、自動車パワーウインドウ向けラインナップを強化する。
- デジタルカメラズーム用モーターを発売し、デジタルカメラ市場に進出する。
- グループ暦年モーター生産販売数量累計400億個を超える。
- 小型軽量を追求した第4世代パワーウインドウ用モーターを発売する。
- 小型軽量のレーザープリンター向けメインモーターを発売する。
- 小型高トルクのパーキングブレーキ用モーターを発売する。
- 東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、当社株式の上場市場を市場第一部からプライム市場へ移行する。
- エレクトロマグエスエーの商号をマブチモーターエレクトロマグエスエーに変更する。
- 高分解能レゾルバセンサーを搭載し、移動体用途の自動制御化の実現に貢献するブラシレスモーターユニットを発売する。
マブチモーター株式会社で一緒に働こう!

引用元:マブチモーター株式会社採用サイト
マブチモーター株式会社で働きたいと思った人に向けて、働く際に気になるポイントである「実際に働いている人の声」「研修制度」「福利厚生」「募集要項」についてまとめました。
社員インタビュー
2人の社員インタビューを公開します。働いている人の生の声を聞き、あなたが働いている姿を想像してください。
Ayaka H
あやかさんは新卒でマブチモーター株式会社に入社し、現在は自動車電装用モーターの製品開発部門で働いています。
主な業務は、新製品の開発や海外のお客様からの問い合わせに対応することです。
マブチモーター株式会社に入社した理由は、生産数量の多さから、自身が開発した製品が世界中の人々の生活に溶け込み、その一部となる点に大きな魅力を感じたからだそうです。
さらに、就職活動中に女性の先輩社員の方とお話しする機会を設けていただき、不安が払しょくされ、長く働けそうだと感じたことも入社と決め手になったと話しています。
あやかさんはいつか自分で開発したモーターがさまざまな用途で使用される日を夢見て、専門知識や語学力の習得のために現在も努力しています。
Taiyo M
たいようさんは中途でマブチモーター株式会社に入社しました。現在の主な業務は、パワーウインドウ用モーターの製造開発です。
マブチモーター株式会社に入社する前は、輸送機器のメンテナンスメーカーに勤めていましたが、自分自身で製造開発・設計を行いたいという思いが募っていたそうです。
製造開発を行いたいと思いが募っていた頃にマブチモーター株式会社を知り、さまざまな新商品をリリースするマブチモーターの製品開発力に惹かれ、入社を決意したと話しています。
マブチモーターでは、学歴に関係なくさまざまな業務を経験でき、若いころから責任ある仕事も任せてもらえます。
お客様訪問や工場支援のために海外出張することもあり、グローバルな舞台で活躍したい人にピッタリの会社です。
社内研修も充実しているので、若いうちに成長したい人にはマブチモーターに入社してほしいと話しています。
社内制度
マブチモーター株式会社ではグローバルに活躍する人材を育成するため、各ステップに応じた研修を行っています。
マブチモーター株式会社で行われる研修制度は以下の通りです。
- 若手・中堅社員向け教育・研修内容
- 新入社員研修
- 若手・中堅社員向け階層別研修
- 部門内教育
- 海外トレーニー制度
- 社内インターンシップ制度(技術系)
- 管理職向け教育・研修内容
- 管理職研修
- 経営戦略講座
マブチモーター株式会社では年齢を問わず適材適所の人材登用を実現しているため、役割に見合った能力があれば年齢を問わず登用されます。
意欲的に研修に参加し、実力を付ければ、若いうちからマネジメント業務を任されることもあるでしょう。
福利厚生
マブチモーター株式会社は、福利厚生も充実しています。
マブチモーターの福利厚生制度は以下の通りです。
- 従業員持株会:月々の積立でマブチモーターの株式を購入できるシステム。月1,000円から購入可能。
- 財形貯蓄:将来のライフイベントに備え、貯金できる仕組み。
- 福利厚生俱楽部:さまざまな福利厚生サービスを特別価格で利用可能。
- 社会保険・労働保険:健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労働者災害補償保険の4種を完備
また、福利厚生施設として社員食堂、独身寮、テニスコートもあります。
社員食堂では300~500円で多彩なメニューから昼食を選べます。
「社食が美味しいことがマブチモーターで働く魅力!」との声もあるほど魅力的な社員食堂です。
募集要項
募集職種 | 【技術職】 製品開発、制御開発、生産技術、品質保証、要素技術 【事務職】 営業、購買、生産管理、その他管理部門 【IT系】 ITエンジニア |
募集分野 | 【技術職】 機械系、電気系、情報系、及びその他理系学科/専攻全般 【事務職】 全学科/全専攻 【IT系】 全学科/全専攻 |
待遇 | 【初任給】 修士了:275,000円(2024年実績) 大学卒:250,000円(2024年実績) 高専卒(専攻科):250,000円(2024年実績) 高専卒(本科):223,000円(2024年実績) 専門卒(2年制):223,000円(2024年実績) 高校卒:192,000円(2024年実績) 【昇給】 年1回(4月) 【賞与】 年2回(6月、12月) |
勤務地 | 【技術職】 本社:千葉県松戸市松飛台430番地 技術研究所:千葉県印西市竜腹寺280番地 ※将来的に国内関連会社、海外拠点への出張、出向の可能性がございます。 【事務職】 本社:千葉県松戸市松飛台430番地 ※将来的に国内関連会社、海外拠点への出張、出向の可能性がございます。 |
勤務時間 | 所定労働時間 7時間55分 フレックスタイム制(コアタイムなし) |
休日・休暇 | 休日:完全週休2日制(土日祝休み)、年間休日数127日(年末年始及びG.W.含む) 休暇:年次有給休暇、リフレッシュウィーク休暇、慶弔休暇、産前産後休暇など |
諸手当 | 家族手当、通勤手当、役割手当など |
退職金制度 | 企業型確定拠出年金(DC)制度と確定給付年金(DB)制度を併用しています。 |
\小型直流モーター世界No.1ブランド!/
まとめ
マブチモーター株式会社は精密小型モーターのリーディングカンパニーとして、世界中で高い評価を受けています。
創業からの歴史と共に、革新を追求し続ける姿勢が今も変わりません。マブチモーターの強みは「次世代標準化計画」「マブチグローバル経営」「会社を支える人的資本」の3つです。
今後の展望としては、次世代のモーター技術やグローバル経営の強化が期待されており、企業としての成長はもちろん、社員一人ひとりの成長にも力を入れています。企業理念や福利厚生制度も充実しており、働きやすい環境が整っています。
今後もマブチモーター株式会社はグローバルで活躍する人材を輩出し、世界の小型モーター業界をリードしていくでしょう。